不器用な男の手からイヤリング
(ずっと若い頃、毎日の生活に鬱々としていた。そんな時
夫が24金のイヤリングを買って誕生日のプレゼントに
くれた。少ない給料で何もかもの家計を賄っていた。
そのお金、どうした?えっ!待ってよ。私、金のイヤリング
なんか欲しくない。どこから出た?そのお金?多分、夫は
期待していたようなリアクションをしなかった私にムッとしただろう。
それ以来、我が家には記念日などない。素直にありがとう、うれしい
と言えば良かったと後で思ったけれど、その時は、私の気持ち
なんて全く分かっていないのだなと、そのことが腹立たしかった)