2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧
自販機のタバコ孤独な音を立て (たばこの自販機を見かけなくなった。というか、タバコとは 無縁になったから。夫が、タバコを止めて、もう何年になるだろうか。 タバコの値上がりを聞いて、高額になっていることに驚く。 そんな高額で身体にも悪い物を、ど…
外は夏肉まんおでん売り始め (暦の上では秋が来たけれど、まだまだ猛暑が続いている。 コンビニの前におでん肉まんと書かれた旗が揺れている。 このまま、秋も寒い寒い冬もやって来なくて、夏の後には 即、春がきてまた即夏が来る・・・のではと思ったりす…
ラインする既読が付かぬランチ友 (コロナ禍からずっと会えていないランチ友、定期的に ラインを入れて連絡し合っている。先日、ラインを入れたけれど 既読が付かず、もちろん返事も無い。何かあったのだろうか と心配。電話をしたら一発解決と夫は言うけれ…
レジ横の羊羹一つ追加する (産直店のレジ横に一口羊羹が置いてある。レジ待ちの間、 つい一個カゴに入れて買ってしまう)
耳も目も頭も回し追いつけぬ (世の中、展開が早く、がんばってもついてはいけない。 追いつかなくてもいいやと思いながらも、ほんの少し 諦められない)
故郷の海は変わらず青いはず (こどもの頃、夏休みには一回は青島海水浴場に行った。 テレビなどで見ると様変わりしているようにも見えるが 多分、あの青さは変わっていないと思う)
朴訥で白いハンカチ似合う人 (トイレに設置されていた風が噴き出す手の乾燥機。 飛沫が拡散するという事で使用禁止になっている。 ペーパータオルの設置は難しいので、自分のハンカチで 拭くことになるが、同じハンカチを何度も使うのは抵抗 があり、ティッ…
葉に埋もれオクラ摘む朝輝いて (減反政策でオクラを栽培していた。太陽が昇る前から 起き出してオクラの収穫作業。そのうち朝日が出てきて 一度家に帰り朝食やらの用意をして、又、収穫作業。 あの頃は若く、お化粧などもできず何処にも行けず、でも 輝いて…
怖い物だんだんできて登り道 (ずっと若い頃は、怖い物なんかなかった・・・と言うか 気づいていなかった。歳を重ねるごとに、怖い物があることに 気づき出して来た。今は、もう目をつぶったり聞き流すことを 覚え、下り坂を転げ落ちていると自覚)
イタリアに行くと言う友畦に立つ (若い時、お茶を栽培している友に作っていた桃を おすそ分けに行ったら、誘われたのでイタリアに遊びに行くわ と告げられた。え~~ビックリ仰天!行動力のある友なので 意外では無かったけれど、さすがに真似できないよと…
若い日の価値観残す人に会う (若い日の思いや情熱。あったのかどうかさえも、もう 定かではない。忘れてしまった。でも、若い日の思いや 志を言葉の端々の残している人にたまに会う事がある。 うらやましくもあり、しんどいだろうなと思ったりもする)
そうめんに青葉を添えて猛暑日に (こう暑くては食欲も無くなる。あっさりそうめんでも食べようか。 そうめんを茹でるのが暑いなと、気持ちが向かないけれど)
二の腕の太さ確かに農婦なり (農業をやっている頃は、そうだった。その後、介護の仕事 を始めて、車いすやベッドへの移乗、その他の力仕事で ますます太くなった。今は、毎日の卓球で、太さは変わらない)
嘘少し混ぜて青春セピア色 (こうだったら良かったな~と思う青春、ちょっとだけ脚色)
夕焼けを肴に夫とビール抜く (今、ダイエット中。ビールは、小さなコップ一杯と 決めている。卵、揚げ物を大幅に控えて、夏が終わる頃には スリムになっていると・・・??)
子の自慢する人の顔ぼやけだす (多分、自慢をしているつもりではないのだと思うけれど 何だか嫌な気持ちになる。ひがみかなと思いつつも 今、その話はしなくてもいいんじゃない・・・)
ワイングラス隠した本音浮いてくる (湾曲したグラスに本音が写ったような気がしてドキッとする)
お守りも一緒に走る女子ランナー (来年、この猛暑の中、オリンピックが無事に開催できるのだろうか。 新型コロナは、ワクチンが行き渡るかも知れないが・・・)
良い知らせ風船に乗り飛んできて (ワクチン出来たよ、特効薬出来たよ、感染者いなくなったよ と、心が躍る知らせが飛んできて欲しい。 うそのようなホントの話などと記者会見で煽らない良い知らせ)
巻き舌が耳に残って夏が行く (夏の歌を歌う歌手って、巻き舌の人が多い。勝手な思い込み。 巻き舌ばかりが耳に残る。夏は、なかなか終わりそうにない)
変わったと錯覚をする赤を着て (地味な色を着ると、ただのおばあさんに見える歳になった。 だからと言って派手な色を着るのも勇気がいる。 思い切って明るい色を着て若返ったかも等と思ったり するけれど、錯覚だよな~~)
孫二十歳(はたち)特攻の叔父逝った年 (亡母の弟は、南の海に散った。帰りの燃料を積まずに 飛んだ飛行機。母の実家に飾ってあった海軍のセーラー姿の 写真。今でも、この時期には思い出す。会ったことも無い叔父)
遠雷を聞きながら水撒く夕暮れ (雨が降って来るかなどうかなと思いながら、庭の花に 水をやっている。やっぱり降らなかった・・・)
シーグラス拾った友がいない夏 (高校時代の友人、今は、どこでどんな暮らしをしているのか 消息が分からない。元気に幸せに暮らしていると信じながら)
九州の人らしい声振り返る (名の知れた観光地が、そう遠くない所にある。 生活圏でもあるので、観光客と遭遇することもあって 懐かしいアクセントの話し言葉を聞き、思わず振り返る)
帰省する孫の数だけ干すシーツ (今年の夏休みは、日数も少なくコロナ感染の心配もあり 来ないようにと言った。来年は、皆が集まれると良いけれど)
ネギ刻む音ウドンだと思う昼 (うどんは、安いので外で食べることが多いけれど 今は、外食自粛中。うどんを家で食べるのは、ごくごく 普通のこと。夏は冷やしで食べる人が多いが、我が家は 熱いうどんが好き)
いつもより羽音が高い草を抜く (蚊が、あまり寄って来ない日。ドンドン草を抜く。 だからどうなの分かりづらい句だったと、後で思う)
製氷機の音が響く夫の留守 (今月は、一句入選。まずは没の句から。 冷蔵庫の氷がガラガラと落ちていく音。ちょっとびっくり する時がある。一人でいる時の音は、いつもより大きく 聞こえドキリとする)
怒鳴られた声懐かしく水を撒く (舅は、気に入らないと怒鳴っていた。私のやることは 気に入られてなかったけれど。夏になると、夕方、築山の 植木や松や庭石に水を撒くのが日課だった舅。そんなことを 思い出しながら、毎日、花に水をやっている)