honnhonn123の川柳日記

毎日一句の川柳

2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧

夜釣り

帰り待つ夜更けの時計風の音 (若い頃、夫は仕事が終わって直で夜釣りに出かける事 があった。寝ていて欲しいと言われていたけれど 眠りは浅く時計を見ながら風が出てきたと心配する こともあった。夫はそんな私の気持ちは分かって いなかっただろう)

人間が出来ていないと自覚

言い過ぎて胸の縫い目が揃わない (しまった~!と思った時は、もう遅かった。 感情に任せて、つい言い過ぎてしまった後悔)

あの頃は

小さく振る反逆の旗セピア色 (舅との葛藤・・・胸の中で何度悪態をついただろうか。 夫と二人暮らしになり、そんな思いも色あせてきた)

若い時一席になった。

花びらをつま先立ちで踏んで行く (軽やかで繊細な句を詠んでいたな~。 歳を重ねた今、違う目線や感性で詠みたいが・・・)

そう簡単ではない

ピアスつけ翔んだつもりが三歩先 (耳に飾りでもつければ、違う自分になって 飛んで行けるかもしれない・・・全て浅はかな夢)

手作り

お揃いの水玉を着て夏休み (こどもの頃、洋服も寝間着の着物も母の手作り が多かった。端切れの布で姉とお揃いのスカートや 簡単なワンピースを足踏みミシンで作ってくれた)

大きくなった

それからとせがまれ孫に桃太郎 (孫たちが小さい頃、我が家でお泊りの時の恒例だった昔話。 孫たちも、もう大きくなり滅多に顔を見せない)

松山

野球する子規と握手をしたくなり (松山の子規記念館で子規が野球好きだったと知った)

年間賞

種を播く私ミレーの絵のように (ずっと若い頃、この句で賞をもらった。 若い頃のような発想が出て来なくて四苦八苦)

hetarene

も一人の自分が翔べと肩を押す (そう思いながらずっと過ごしてきたように思う。 とうとう翔べなかった・・・それも人生と開き直り)

日記

セピア色亡姑の日記にある我慢 (断捨離の時、押し入れの奥で見つけた姑の日記。 姑が亡くなってから嫁に来たので未知の人とも言える姑。 我慢と憤りを胸に秘めての暮らしだった。。。 本箱の隅に、そのまま残している。それで良いのかどうか・・・)

夜空は美しい

急ぐのを止めて数える星灯り (夜空を見上げる余裕も無く、何かに急き立てられるように 忙しない日々を送っていた。リタイア後、月の満ち欠け 陽が落ちる山々等、空を見上げる日が多くなった)

世代が変わり

表札の夫の名今も二番目に (舅が亡くなってからも、表札はそのままだった。 新しく表札を作ったのは、7回忌が終わってからだったろうか)

お願い

好物を出すからおいで福の神 (変わりな日々を送っているのだから、欲を言ったら 限がない。それでも、やっぱり欲深になる・・・)

理想通りにはいかない。

美しく老いて夫婦が見つめ合う (若い頃、こういう風に年を重ねたいと思った。 現実は、美しくも無く見つめ合うなんてとんでもない)

自由気ままも良いけれど

そこそこに不自由があり旨い飯 (何もかも思い通りにできるより、少々の足かせが ある方が美味しいビールを飲めるような気もする)

どんより曇りの日

いい汗とシャワーとビールとマッサージ (卓球で汗ダク、シャワーで汗を流しビールをコップ一杯 マッサージ機に座り、ちょっと昼寝。最高の時間)

スマホ

絵が踊る孫のラインは短すぎ (文字ではなくスタンプで返事がくる。 携帯からスマホ・・・時代の流れが早くて追いつけない)

ちょっとうんざり

自慢タラタラ思い出話が空を切る (あの時こうだったああだった、孫が、ああだこうだ 息子が娘が・・・。実は、全て自慢。もうええわ!)

ご近所さんと

切り株に座り思い出話など (散歩の途中、ご近所さんとぱったり出会い 座り込んで、ついつい話し込んでしまった)

がんばれた

振り向けば故郷がある父がいる (40代の頃、母が亡くなり故郷には父が一人暮らしになった。 慌ただしさや憂さを抱えもがく日々。 故郷があり父もいるじゃない・・・と、自分を励ましていた)

数少ない

バリアーを破った数の友がいる (ほんの一握りの友がいる。長く長く続いている友)

泣いた日もあった。

見上げればヒュルルと翼涙拭く (我慢できない思い。誰にぶつけようもなく一人 上を見たら鳥が翼を広げ、気持ちよさそうに。 まあいいや~!また頑張ろ!)

集中豪雨

救助待つ風呂敷の旗雨に濡れ (平成時代、毎年のように起きた大洪水。 令和の時代は、自然災害が無いことを願っている)

悲しい出来事

逆さ縁かける言葉を見失う (息子さんを亡くされた友、言葉も出ない)

初心に返る・・・?

新婚の時もあったと老い二人 (結婚50年がやって来る。会話も少なくなってきた。 後何年、一緒に暮せるのか、等と思いながら)

令和

皇后様の弾ける笑顔新時代 (素晴らしい笑顔を見ると新しい時代が来たと明るい 気持ちになる。平成は、自然災害ばかりの時代だった。 新時代は、災害のない穏やかな日々であって欲しい)

広く大きな気持ちで

子や孫の港になろうじじとばば (何かと頼りにされているうちが華)

田植え前

短めにカットしてから農繁期 (農業をやっていた頃、こういう風にして農繁期に備えていた。 白髪にしようと決心して三ヶ月、今は髪を伸ばしている)

お世辞

「若いね」は揶揄かもしれぬ鏡見る (若く見えるよって言われ、少しいい気になったけれど 鏡に写る自分を見て、これが現実だと落ち込んだ)